ラズベリーパイの始め方~ ラズベリーパイ研究室

もういまさら説明もいらなくなってきた超小型シングルボードコンピューター「Raspberry Pi」ですが、これまでに数々の改良が加えられてきたため、古い情報が大分役に立たなくなってきています。

そこで、ここでは最新版の Raspberry Pi 向けオフィシャル OS 「2016-11-25-raspbian-jessie」のセットアップ方法を、できるだけ簡単に説明したいと思います。

「前から気にはなっていたんだけど、今から始めるのは敷居が高そう」と思っていた方も、ぜひこれを機に Raspberry Pi ライフを始めてみましょう。

ラズベリーパイの始め方

ラズベリーパイ

 もういまさら説明もいらなくなってきた超小型シングルボードコンピューター「Raspberry Pi」。その快進撃はとまらず全世界で出荷台数累計1,000万台を突破したそうですね。

 Raspberry Pi の良いところは、高性能な割にとにかく小さくて省電力な事。一ヶ月の電気代は 50円 くらいで済んでしまいます。本体は輸入なので少し高くなり、今はケース込みで6,000円弱といったところ(ディスプレイ、キーボード、マウス等は別)。

 完全に世間に認知されたこの小さなコンピューターですが、これまでに数々の改良が加えられてきたため、古い情報が大分役に立たなくなってきています。

 そこで、ここでは最新版の Raspberry Pi 向けオフィシャル OS 「2016-11-25-raspbian-jessie」のセットアップ方法を、できるだけ簡単に説明したいと思います。

 「前から気にはなっていたんだけど、今から始めるのは敷居が高そう」と思っていた方も、ぜひこれを機に Raspberry Pi ライフを始めてみましょう。

必要なお金と時間

 このページで紹介している部分について、目安としては、Raspberry Pi 最低構成(他にパソコンがあり流用できる場合)で 9,000円位、OS のダウンロードに 10分 ~ 4時間程度(…)、OS の SD カード書き込みに 10 分ほど(SD カードをフォーマットする場合は +40分程度)、最低限パソコンとして利用が開始できるようになるまでの設定が 15 分程度です。

まず、必ず揃える物

 必ず必要になるものは大体以下のような物になります。あくまでも参考であり、この商品でなければいけないことはないので、一番自分に合いそうなものを選んでいただいて構いません。

 なお、Raspberry Pi 3 は Wi-Fi が搭載されているので、有線 LAN ケーブルは必須ではありません。ケースも必須ではありませんが、手で触っていると基盤が錆びてくるので何らかのケースは必要です。場合によってはダイソーの100円のタッパーでも構いません(ケーブルを通すための穴など開ける必要があるので、手を切らないよう注意して下さい)

          

 注意点としては USB 電源とケーブルが必要で、電圧5V 2.5A供給 の物が推奨されています。スマートフォン等の充電器は 2.1A の物が多く、これでも一応動作はしますが、Raspberry Pi 3 からは消費電力が少し増えているので、安定稼働させるにはできれば 2.5A の物を用意したいところです。

 また、micro SD カードは少し慎重に選んで下さい。class 10 の 8GB 以上(理想は 16GB 以上)が必要になります。Raspberry Pi は記憶媒体として全てを SD カードで読み書きするのですが、SD カードは書き換え回数に上限があり、膨大に書き込みを行っていると破損してしまいます

 あまり安いものはすぐ壊れたという報告も多いので、中間くらいの価格帯の物を買っておくのが無難です。

パソコンとして使うには

 もし、別にパソコンがあるのであれば、以下は必要ありません。例えば、Raspberry Pi をサーバーとして運用するだけなら、お使いのパソコンの周辺機器を接続して設定だけ行い、設定が終わったら取り外せば良いでしょう。(モニタは HDMI ケーブルでの接続が出来ることが必要です)

 そうではなく、Raspberry Pi を常時利用するコンピューターとするのであれば、このような周辺機器を揃える必要があります。勿論、以下でなくても構いません。

          

 Raspberry Pi が小型コンピューターなのでモニタも小さいものを、といった記事をよく見ますが、パソコンとして利用する場合は全くお勧めできません。知人が小型のモニタを購入していましたが、文字が小さすぎてちょっとした設定すら難儀しました。普通のモニタを用意する方が良いでしょう。

 現在の Raspberry Pi のモニタ出力端子は HDMI だけなので、別途 HDMI ケーブルが必要です。通常、市販モニタには HDMI ケーブルは何故か同梱されておらず、上記 BenQ のモニタにも付属していません。

 キーボードは Happy Hacking Keyboard という、プログラマ御用達のキーボード(の一般ユーザー向けモデル)です。テンキーがなく省スペース小型ですが、とても入力がしやすくストレスがありません。初心者にもお勧めのキーボードです。

 マウスはもう、正直なんでもいいです。一応 Raspbian(Linux)で利用することを考え、特殊なドライバが必要なさそうなシンプルなマウスを選びました。

 最後の SD カードリーダーライターは、micro SD カードに OS のディスクイメージを書き込みする際に使います。micro SD に書き込みが行える手段が他にあるのであれば、勿論全く必要ありません。

OS をダウンロードしよう

 Raspberry Pi の標準的な OS は Debian(デビアン)という Linux OS をベースにした Raspbian(ラズビアン)です。Raspberry Pi に関するインターネットの記事の殆どは Raspbian を前提に書かれてあるので、これをインストールしましょう。

 Raspberry Pi のオフィシャルサイト Raspberry Pi - Teach, Learn, and Make with Raspberry Pi に行き、上部メニューの「DOWNLOADS」から OS のダウンロードメニュー画面を開きます。

www.raspberrypi.org

 数種類の OS が選択できることが分かります。中には Windows 10 IOT CORE といった、一見簡単そうな OS もありますが、Windows 10 とは別物なので、初心者にとっては逆に情報収集が大変でしょう。素直に Raspbian を選択することをお勧めします。

  Raspbian

 なお、隣に NOOBS という、Raspberry Pi のロゴが書かれたボタンがあります。これはこのページにある各種の OS を選択してインストールできるインストーラーで、最も初心者向けとされています。

 ただ、NOOBS は OS インストール後も SD カード内にインストーラーが残ってしまうので、Raspbian 決め打ちで綺麗にインストールしたいのであれば、NOOBS を使うメリットはあまりありません。一応、NOOBS は他の OS と違って SD カードにファイルをコピーするだけでインストールが出来るので、その分だけお手軽ではあります。

 さぁ、Raspbian をクリックして、OS のディスクイメージを取得しましょう。

  ディスクイメージの取得

 2 つのディスクイメージがあります。左側は正規版、右側は Lite で、Lite の方は上級者向けの最小構成であり デスクトップ環境(PIXEL)等が入っていません。(勿論、後から追加することができます)

 ここは素直に RASPBIAN JESSIE WITH PIXEL の ZIP ファイルをダウンロードしてください。なお、www.raspberrypi.org の回線はかなり遅く、ダウンロードに 4 時間かかったりすることもあります。

 さて、ダウンロードできたら解凍して下さい。中に 2016-11-25-raspbian-jessie.img というディスクイメージファイルが入っています。

ディスクイメージ

 このディスクイメージを、micro SD カードに書き込みましょう。

Windows の方

 Windows の方は、Win32DiskImager を入手して下さい。

https://osdn.jp/projects/sfnet_win32diskimager/

Win32DiskImager-0.9.5-install.exe (日付: 2014-03-20, サイズ: 12.0 MB)

をダウンロードし、インストールして下さい。

Win32DiskImager

 このプログラムを実行すると SD カードへのディスクイメージの読み書き用のウィンドウが開くので、先程の 2016-11-25-raspbian-jessie.img を選択し、書き込み先が micro SD カードになっているかを確認して、Write ボタンを押して書き込んで下さい。

DiskImageの書き込み

Macintosh の方

 Macintosh の方は、Raspberry PiにRaspbianをインストールする for Mac OSX こちらのサイトを参考になさってください。詳細に纏められてあります。

書き込み結果

 ディスクイメージが書き込まれた micro SD の中身はこのようになっています。

DiskImage書き込み後

 さて、ところで 2016-11-25-raspbian-jessie から重要な変更が行われました。これまでの Raspbian では、初回起動時から sshd が動作しており、何もしなくても外部から SSH 接続が可能でしたが、2016-11-25-raspbian-jessie からはデフォルトで sshd が無効です。

 これは元々、Raspberry Pi が教育用として開発され誰でも簡単に使えることを目指して作られていたためですが、デフォルトユーザーが pi、パスワードが raspberry で固定であったため、セキュリティとしてかなり脆弱でした。教育用ですから、コンピューターに詳しくないユーザーがそのまま利用した場合、誰でも自由に Raspberry Pi にログイン出来てしまいかねません。

 今回の変更は、この点を重く受け止めた結果のようです。

 とはいえ、始めから sshd が動いていないと設定がしづらいという方もいると思いますので、互換性を維持するための措置として、/boot ディレクトリ内に ssh というファイル(中身はなんでもいい。空ファイルで構わない)を作成してから初回起動すると、sshd が有効になるようになっています。

sshファイルを作成

 sshd を有効にして初回起動したい方はこのようにしてください。

 もちろん、sshd は後から設定で有効にできるので、SSH 接続をしたいからといって ssh ファイルを必ず作らねばならないわけではありません。

 さて、ディスクイメージの書き込みが終わったら、いよいよ Raspbian の起動です。

Raspbian の起動

 初めに断っておきますが、Raspberry Pi には電源ボタンはありません。USB 電源ケーブルを挿したら電源が入り、OS をシャットダウンさせてから、電源ケーブルを引き抜く、という流れになります。

 ですから、電源ケーブルを挿す場合はまず、micro SD カードが挿入されていること、モニタやキーボードといった周辺機器が接続されていることを確認して下さい。

 では、電源を投入してみましょう。

 デスクトップ起動直後、Warning が表示されていますね。

SSH警告

 これは先程の ssh ファイルを作成して、初回起動時に SSH サーバーを有効にしたためです。「SSH が有効にされましたが pi ユーザーのパスワードがデフォルトのままなのでセキュリティリスクが有ります。パスワードを変更して下さい」という警告メッセージです。

 もちろん、最初に ssh ファイルを作成しなければ、この警告は出ません。

設定画面

 Raspbian の初期設定は、左上の Raspberry Pi マークから Preferences > Raspberry Pi Configuration を辿って開くダイアログで設定できます。

System

System設定

 まずは System 設定です。

Expand Filesystem

 2GB 以上の SD カードを利用する場合に領域を拡張します。最初に 1 回クリックしておいて下さい

Change Password

 pi ユーザーのパスワードを変更します。必ず変更して下さい。(current password はデフォルトでは raspberry です)

Boot

 To CLI を選んでおくと、自動でデスクトップ環境が立ち上がらないようになります。この場合、デスクトップを立ち上げたい時は pi ユーザー等でログインしてから

startx

とタイプすることで、立ち上げることが出来ます。UNIX 系 OS で利用されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)環境を X Window System と呼びますので、startx は「X Window System を開始する」という意味でしょう。

Auto Login

 自動で Pi ユーザーでログインするかどうかの設定です。自動でログインするようにしておくと、あなたが居ない時に誰でも Raspberry Pi の中を覗いて操作出来てしまいますので、ここのチェックボックスは外しておきましょう。

Interfaces

Interfaces

 Raspberry Pi のインターフェイス設定画面です。ここに SSH の設定もあります。

 電子工作がやりたくなった時は、ここで SPI や I2C といったインターフェイスを有効にして下さい。

Performance

Performance

 CPU のオーバークロックや、グラフィックカードに割り当てるメモリサイズの設定です。

 特に変更する必要はないでしょう。

Localisation

Localisation

 国際化に関する設定です。

Locale

 地域設定ですが、ここではまだ行わないで下さい。というのも、Raspbian にはデフォルトでは 日本語フォントは入っていません。この状態で Locale を日本にすると、システムメッセージから画面のラベルから、全て文字化けして何が何だか分からなくなってしまいます。今は絶対にいじらないでください

Timezone

 時刻設定です。日本にはタイムゾーンは 1 つしかない(Asia/Tokyo)ので、Japan を選択してください。

  タイムゾーン

Keybord

 Locale と同じ理由で、ここではまだ何も設定しないで下さい。設定しても良いですが、Locale を変更するとデフォルトに戻されてしまいます。二度手間なので後回しにしましょう。

WiFi Country

 Wi-Fi の地域設定です。JP Japan を選択して下さい。

Wi-Fi設定

 以上を設定し終えたら、OK をクリックしてください。Raspberry Pi の再起動が求められるので Yes で再起動してください。

日本語フォントのインストールと日本語環境の設定

 さて、では日本語フォントをインストールして、環境を整えます。まず、ターミナルを開いて下さい。

ターミナルの起動

 この黒い画面で、

sudo apt-get -y install fonts-takao

 これでしばらく待っているだけで Takao フォントがインストールされます。なお、このフォントはオープンソースの日本語フォントである「IPA フォント」の不具合を修正したものだそうです。

 次に、CLI(コマンドラインインターフェイス)で日本語を表示するためのアプリケーション jfbterm をインストールします。

sudo apt-get -y install jfbterm

 次に、日本語入力のための IME である、Anthy をインストールします。なお、iBus とは Unix系OSにおけるインプットメソッドフレームワークだそうです。

sudo apt-get -y install ibus-anthy

 以上で、日本語に関するインストールが終わりました。これで晴れて Raspberry Pi Configuration で Locale と Keyboard の設定が出来ます。

Locale

Keyboard

 キーボードは OADG 109A で大丈夫でしょう。

 再起動してみると、メニューやアイコンなどのラベルが日本語になっているはずです。

日本語化完了

 あとは、Anthy でキーボードショートカットを日本語入力に切り替えられるように設定します。画面左上の Raspberry Pi ボタンから 設定 > iBus の設定 で、一般タブのキーボードショートカットを <Shift>space で適用し、OKを押して下さい。

 これで、Shift + スペースバーで日本語入力と英字入力が切り替えができるようになりました。マウスを右クリックして新規ファイルを作成し、日本語入力ができるか確認して下さい。

ブラウザを…

 パソコンとして利用するにはやはり、ブラウジングくらいは出来て欲しいものです。

 現在の Raspbian の推奨ブラウザは Chromium らしいのですが、これ、上手く動かないことがあります。いろいろと対処法のページも見つかるのですが、情報が古く簡単には動作しないようです。

 ですから、この場合は Firefox ESR を使うことにしましょう。

sudo apt-get -y install firefox-esr-l10n-ja

 これで、画面左上の Raspberry Pi アイコンから インターネット > Firefox ESR と辿ってブラウザを起動することが出来るようになります。

Firefox

お疲れ様でした

 以上で、Raspberry Pi の初期設定は終わりです。これで一通りの環境が整い、Raspberry Pi を使い始めることができます。お疲れ様でした。


ご購入

もう少々お待ち下さい。

体験版

version 1.5 から、IPアドレス制限が無くなり、ライセンス制になりました。ライセンスされていない場合、起動後30時間後に自動的に HAL を終了します。

体験版のインストーラー・スクリプトをダウンロード インストーラー・スクリプト
SHA-1: dd2a390b4f0f8c15301eaee23cd92bd5e831da91
※インストール方法については ソケットサーバー「HAL」の概要 (version 2.0対応版)~導入方法 を御覧ください。

体験版パッケージ
HAL_trial_2_0.tar.gz | version 2.0 | SHA-1: ce31802a5b423a9b0d73721a3d43e0585b009a6f
試用期限 2017/1/31 まで

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